「海外移住をして外貨を得られる仕事がしたい」と考えているのではないでしょうか?
2023年10月現在、1ドル=150円になるまで円安が進行しました。「外貨を稼がないといけない…」と懸念を抱く、経営者様も少なくないでしょう。
しかし、海外移住先でどのような仕事をすればよいのか、わからない方もしばしばいます。本記事を読むと、海外でおすすめ事業10選と、仕事をする際の注意点がわかります。海外移住を検討されている方は、どのような事業をするかの判断材料に本記事をお役立てください。
海外移住できる仕事の形態4種類
海外移住後に長期ビザを取得できる仕事の形態は、以下の4種類です。
- ・法人設立
- ・リモートワーク
- ・現地採用
- ・現地駐在
それぞれ解説します。
法人設立
現地法人を設立すると、法人設立ビザを取得できます。法人設立ビザの有効期間は、国ごとに異なりますが、1〜5年が一般的です。(ドバイ:2年または3年更新)また、国によって出資比率や資本金額、雇用の条件などが違うため注意が必要です。日本国内でビジネスを展開されている方は、法人設立によるビザ取得がよいでしょう。
リモートワーク
リモートワーカーは「リモートワークビザ」や「デジタルノマドビザ」と呼ばれるビザを取得可能です。ビザの有効期間は、国により異なりますが、6ヶ月〜2年が一般的です。リモートワークビザの取得には、最低月収や預金残高などの条件や、現地の健康保険への加入が定められています。
現地採用
現地企業に就職するのも、海外移住の手段のひとつです。雇用した企業がスポンサーとなってビザを発給します。現地企業で働いている間はビザが有効です。ただし、英会話力や専門的なスキルなしで、海外企業への就職は難しいことに注意しましょう。なお、給料は現地水準で支給される可能性があります。
現地駐在
日本企業に就職して駐在員になることも、海外移住する手段のひとつです。日本の企業がビザを発給します。駐在員となった場合、海外手当として「日本円」と「現地通貨」を支給されるケースがあります。なお、日本企業から帰国の辞令が下りると、海外に滞在はできません。
海外移住先でおすすめの仕事・事業10選
海外移住先でおすすめの仕事・事業を10選紹介します。
- ・不動産賃貸業
- ・飲食事業
- ・教育事業
- ・宿泊事業
- ・美容事業
- ・観光事業
- ・貿易事業
- ・人材紹介事業
- ・仮想通貨事業
- ・ネット事業
海外でビジネスを展開しようと検討している方は、アイデア出しの一環として参考にしてください。
不動産賃貸業
現地の不動産に投資をして、賃貸として貸し出すのもおすすめです。人口増加が見込まれる国や都市開発が盛んに行われている都市では、不動産の需要が高まるため、賃貸で高い利回りが期待できます。たとえば、ドバイの不動産の利回りは、5〜9%です。2021年に都市開発「ドバイ都市マスタープラン2040」が発表されたことにより、ドバイでは不動産の価値が高騰しました。2040年までに人口も250万人増加するとされており、安定的に貸し出せます。
飲食事業
海外移住先で日本食レストランや居酒屋などを経営してもよいでしょう。2014年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて以降、海外では和食に関する関心が高まっています。農林水産省によると、海外の日本食レストランの数は、2013年の約5.5万店から、2023年には約18.7万店に増加しました。とくに日本人の多い地域では、一定の顧客を確保しやすい可能性があります。
参考文献:農林水産省|国内外で注目を集める「和食」
教育事業
教育事業として語学学校や留学サポートの経営も検討してみてください。総務省の海外在留邦人数調査統計によると、2022年に日本人の海外永住者は過去最高の約55万人を突破しました。日本人の海外への関心が高まっていることが推測できます。語学学校を経営すると、海外移住のために言語を学びたい方や、海外展開をする企業の駐在員などをターゲットに収益を立てられるでしょう。
宿泊事業
観光客の多い国や都市に移住を検討している方は、ホテルや民泊を経営すると顧客を得られやすいでしょう。物件を一棟借りしたり、マンションの一室を購入したりすると宿泊施設を経営できます。観光地で宿泊事業をすると、安定的な顧客の宿泊を期待することが可能です。また、客室の一部を住宅として提供すると、家賃収入を得られるため売上が安定しやすいです。
美容事業
海外で美容事業を始めると日本人の支持を得られる可能性があります。海外と日本では美容技術に差があることが多いためです。たとえば、ヘアサロンで日本人の髪質・骨格に慣れていない方に髪の毛を切ってもらう場合、似合わない髪型になることがあります。そのため、日本人が経営する美容室やエステを利用する方も少なくありません。
観光事業
日本人旅行者向けに、現地旅行会社を設立するのもよいでしょう。自社でツアーを企画したり、現地ツアーやホテルの手配を代行したりするのが仕事です。現地のコネクションを活かして、日本の旅行会社では催行できないツアーを企画すると、差別化ができます。また、現地人向けに訪日旅行の手配も可能です。
貿易事業
日本商品の輸入は、現地人に需要がある可能性があります。海外では和食への関心が高まっており、日本食レストランが増加しています。日本のレトルト食品や穀物、お菓子などを仕入れると人気が出る可能性があるでしょう。現地の日本食レストランと提携したり、自社で小売店を経営したりすると、継続的に輸入できます。
人材紹介事業
海外転職をサポートする事業は、海外移住をしたい日本人に需要があります。総務省によると、日本人の海外永住者は過去最高の約55万人です。日本ではなく海外で働きたい日本人が多いと推測できます。とくに給与水準が高い国で人材紹介サービスを展開すると、海外就職を検討している方からニーズを得られやすいでしょう。
仮想通貨事業
日本と海外の税制の違いを利用して、仮想通貨関連の会社を設立するのもおすすめです。日本では、暗号資産を現金化するのに最大55%の所得税と住民税が発生します。しかし、所得税や住民税がない国で換金すると、税金が発生しない可能性があります。暗号資産の換金による利益を最大化できるので、海外で仮想通貨事業を営むことを検討してください。
関連記事:ドバイで仮想通貨を換金すると税金はかかるの?暗号資産を取り扱うときの注意点を解説
ネット事業
WebサービスやITサービスの制作・提供を海外で行うことも検討してみてください。Webライティングやデザイナー、プログラマーなどの仕事は、利益率が高いため納税額が多い傾向にあります。税制優遇措置がある国でIT会社を起業すると、支払う所得税や住民税、法人税が少なくなる可能性があるので、手元に残るお金が多くなります。
海外移住先の仕事を決めるときの3つの考え方
海外移住先で仕事を決めるときは、以下の3つを意識しましょう。
- ・外貨を稼げるか
- ・ニーズはあるか
- ・現地のルールに違反していないか
それぞれ解説します。
外貨を稼げるか
日本円ではなく、現地通貨を得られる仕事をすることが大切です。日本円を稼ぎながら海外に住むと、送金時に為替手数料などが発生します。また、国によっては、物価高と円安により生活費を高く感じるでしょう。海外移住先の人口や平均年収、都市計画などを確認し、これから発展が期待される国で外貨を稼ぐことがポイントです。
ニーズはあるか
海外で暮らす方の食生活や文化、宗教などを把握して、ニーズのある事業を行いましょう。たとえば、イスラム教徒の多いエリアで、豚を使った料理を提供しても、見込み顧客が減るでしょう。イスラム教徒が少ない地域だと、来店数が減少する失敗を防げます。海外移住先の宗教や文化などを調査して、ニーズを見極めてから事業を決めましょう。
現地のルールに違反していないか
国によっては、事業として認められない職種があります。たとえば、タイでは土木・建築事業を日本人が行えません。現地の法律を調べてから職種を決めないと、そもそもがビジネスができない可能性があるため注意が必要です。
海外移住先で仕事をする際の注意点
海外移住先で仕事をする際の注意点は「英語も話せるとよいこと」と「防犯対策を念入りにしたほうがよいこと」の2点です。
日本語のみではなく、英語も話せるとよい
海外で仕事をする上で、英会話スキルは必須ではありません。しかし、現地人を雇用したり、現地企業と取引をする場合、英語でのコミュニケーションが必要になります。仮に英語を話せない場合、コミュニケーションが取れず、仕事が円滑に進まない可能性があります。円滑に仕事を進めるために日本語のみではなく、英語も話せるとよいでしょう。
防犯対策を念入りにしたようがよい
海外で店舗を所有する場合、防犯対策を念入りにしましょう。海外は日本に比べて、治安が悪いことがあります。国によっては、夜中に店舗に侵入され、商品や金品を盗まれる恐れがあります。現地の警備会社と契約したり、強化ガラスを設置したりしましょう。また、外務省の海外治安情報で犯罪事例を確認することも重要です。
海外で法人設立するならばドバイがおすすめ
海外で仕事をすると、外貨を稼げることや、税金の優遇制度により利益を上げることにつながります。たとえば、ドバイでは所得税・法人税・相続税が0%、法人税が9%なので、日本に比べて納税額が少なくなる可能性があります。海外で法人設立するならばドバイを検討してみてください。
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※ビザ取得するためにはドバイに2週間ほどの滞在が必要になります。